戦争に反対すること、と、ベーシックインカム(1)
こんにちは、ニニコです。
なかなかアドラーのお勉強がはじまりません(笑)
今日は弁護士の田巻紘子さん(弁護士 田巻紘子:名古屋南部法律事務所)から憲法についてお話しいただける機会がありました。
この話を聞くうちに、私の中で、平和であることとベーシックインカムが繋がったので、その記録をします。
内容は田巻さんのお話ではなく、聴きながら私がモクモクと考えたまとめですので間違ってたり馬鹿っぽかったりするのはご愛嬌で。
**前置きとして、私はベーシックインカム(BI)導入に大賛成です。
ベーシックインカムってなーにー?と思われたらこちらをどうぞ。
http://労働問題相談.com/column/what-basic-income/
BIのデメリット解消にもアドラーの考え方が活かせるので、アドラーお勉強からずれまくりの脱線ではないと思っていたりもします。
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戦争に反対する唯一の手段は、各自の生活を美しくして、それに執着することである。
吉田健一『作法無作法』宝文社、1958年
英文学者の吉田健一さんは吉田茂元首相の息子さんです。が、それ以上にこの言葉はピチカートファイブの小西さんがよく使っていて有名なようです。
では、生活を美しくし、その美しい生活に執着することがどうして平和に繋がるのでしょうか。
執着する→平和、の図式からいったん離れて、戦争に向かう様子を考えてみます。
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例えば…
1)隣国のA国と政治的緊張が高まり、一触即発になりました。
A国との国交はなくなり、商品のやりとりもできなくなります。大好きなあのお取り寄せグルメが食べられなくなりました。
→しかたがないと諦めることができますか?
2)テロリストやスパイが入国するかもしれないというので、パスポートの使用が制限され、海外旅行に気軽に行けなくなりました。ビザ発行も制限され、海外の友達も会いに来てくれなくなりました。
→しかたがないと諦めることができますか?
3)いよいよ開戦してしまいました。でもどうやら戦地は日本国内ではないようです。
資源の輸入が滞り、自家用車のガソリンは不足し、電車やバスの本数がぐっと減り、旅客機は全く飛ばなくなりました。
→しかたがないと諦めることができますか?
4)夫や息子が、戦場ではないが、後方支援のために3ヶ月ほど軍属になることになりました。命の危険はありませんが、しばらくは会うこともできません。
→しかたがないと諦めることができますか?
5)ある日突然空爆がありました。
家も焼け、思い出の景色も焼け、大切な人も亡くなりました。
→しかたがないと諦めることができますか?
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小さなガマンや犠牲くらいだったらしかたがないと諦めることができてしまうかもしれません。
でも、戦争はこうしてジワジワと私たちの楽しくも美しい生活からガマンを強いて奪い取っていきます。
だから、今の生活に執着し「そんなガマンは嫌だ!」と声をあげることが、平和に繋がる、ということです。
痛みは初めのうちだけ 慣れてしまえば大丈夫
そんなこと言えるあなたは ヒットラーにもなれるだろう
「ロクデナシ」THE BLUE HEARTS
なんてブルーハーツも歌っていましたね。
痛みに慣れちゃダメなんです。それが小さな痛みでも。
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さて、今、この国では誰もが各自の生活を美しくできているでしょうか。
私はNOだと思っています。
理由は、あまりに大きな経済格差。
貧困は、美しい生活ということすら思いつかないほど日々を追い詰めて忙殺します。
これからのことを考える余裕も金もなく、ただすり減っていく日々に執着なんてできるでしょうか。
ゴジラが来て街を潰されたって惜しいとも思わないんじゃないでしょうか。
むしろ何か大きな災厄がここを滅してほしいとさえ思うのではないでしょうか。
これでは、大好きで美しい毎日に執着するのと正反対です。
美しい毎日に執着するには、
自分が執着したいくらいの生活ができるように、ある程度経済的に潤うことが必要です。
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長くなってしまったので次回に続きます。
きっと続きます…